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「 恕 」について |
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梅林小学校の児童たちに、「強く やさしく」育ってほしいと願っています。たくましく生きて行くためには、「自分に対して強い」ということが必要であると思います。しかし、強さばかりでは人の立場や気持ちを考えることのできない人間になってしまいます。強さの中にやさしさを持った子供たちを育てたいと考えています。強さを裏打ちするのがやさしさではないかと思います。本当の強さの中にはやさしさが入っているのです。
今から二千五百年の昔の中国に孔子(こうし)という学者がいました。論語という本の中に孔子の考えが述べられていますが、その中に「恕(じょ)」について書かれています。弟子の子貢(しこう)という人から「人間として一生涯にわたり大切にしなければならないことを一言で表すとどういう言葉になるでしょうか。」と尋ねられたとき、それは「恕(じょ)」である。と答えました。「恕」というのは思いやりの心です。やさしい思いやりの心が一番大切であると孔子は答えたのです。
これは、現在の私たちにもあてはまることではないかと思います。
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